■ 大黒柱の伐採に森へ
コウ設計工房で設計を依頼してくれる建て主さんは、自邸の大黒柱の伐採の立ち会いに森へご案内します。
林業の関係者とのネットワークにより、可能になることで、木材は良質な西川材を使用します。
木材は、自然素材ですから、割れや反り、ねじれが生ずることもあります。できるだけ素性を考慮して適材適所に使用するよう気を配っています。
木の家、木のある空間は、心を落ち着ける、光を和らげる、集中力が増すなどの効果をもたらすことが研究で解っています。科学的には立証できていないようですが、子どもののアトピーやアレルギーが改善したという事例は、当社のOB客にも何例かあります。また。木と自然素材の調湿性能で、梅雨時の部屋干しの洗濯物が臭わないというのも喜ばれます。木の家を薦めるのは、やっぱり「気持ちいいから」そして、「人間力を高める」から。
■ 暮らしのこと
まず、どんな暮らしをしているか、どんな暮らしがしたいか、家族の個性や趣味、5、10、20年後の暮らしぶりなど、建て主さんの考えや希望を引き出し、雑談も交えていろいろな話をします。コミュニケーションの中から、思わぬヒントや遊び心、提案が生まれるるものです。この時間が、完成後の満足度を大きく左右しますので、焦らずゆっくりと時間をとります。
デザインは、見かけやかたちばかりではなく、機能を持たなくてはいけません。間取りを考えるということは、暮らしをデザインすることであり、生活空間や外観など、総合的に考え、建て主さんの家族の個性がそのデザインに表れてきます。
家や暮らしの中に趣味を生かした空間、楽しむ空間などがあると生活が楽しいものです。ちょっとした空間で楽しめる程度の遊びの空間があると良いと思います。
■ 構造材と内装材の仕様
構造耐力は耐震等級3を満たす強度の構造設計を行っています。
耐震等級は建物の強度を表す指標で、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」にそった性能表示です。等級1、等級2、等級3と数字が多い方が強度の高い建物です。等級1は数百年に一度の地震(震度6強から7程度)に対して倒壊や崩壊しない。数年に一度発生する地震(震度5程度)で住宅が損傷しない程度。等級2は等級1で想定される1.25倍の地震が起きても耐えられる構造設計。等級3は等級1で想定される1.5倍の地震に耐えられる構造設計となっています。
丈夫な建物であることは保障できます。ご安心下さい。
■ 外装材・基礎・断熱材の仕様
西川材の家の性能に関しては、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」にのっとり、基準値を満たした設計を行っております。「住宅の窓や外壁などの外皮性能を評価する基準」「設備機器等の一次エネルギー消費量を評価する基準」の両方を満たすもので、地域区分別で評価基準があります。
「住宅の窓や外壁などの外皮性能を評価する基準」を簡単に説明すると、屋根、外壁、床の外部に接する部分をしっかり断熱します。夏は外の様に暑くなりすぎないで涼しく冷房がよく効いて、冬も外の様に寒くなりすぎないで暖房をよく効くような設計をします。そうすることで、家の中は寒暖差がなくなり快適温度が保たれ、冷暖房は最小限の利用ですむのです。
「設備機器等の一次エネルギー消費量を評価する基準」は生活の上で必要な設備はCO2を排出しない低エネルギーで同じ機能を発揮する設備設計を行います。その結果、地球環境にやさしくランニングコスト(運用費)を抑え経済的に暮らすことができます。
快適で、経済的で地球環境にやさしいお家を提案しています。
■ エコな暮らしの装備
薪ストーブ:
電気は一切使わず、とてもエコな暖房器具で、木の家と薪ストーブはベストマッチ。木が固定したCO2を、燃焼することで放出するだけですから、増やしている訳ではありません。ユーザーの皆さんは貰い受けて薪をストックしますが、コウ設計工房でも「薪の収穫祭」を開催したりもします。
火のある空間はとても落ち着き、薪ストーブを設置した建て主さんは、薪確保も含め、楽しんでいるようです。
太陽熱を利用して家を暖める(パッシブソーラー):
屋根で集熱した空気を床下に蓄熱し、少し温まった空気を床下から家の中各所(一階)へ放出して室内を暖めるシステム「その風」にも取り組んでいます。あくまで補助暖房ですから、メインになる暖房装置も必要です。思いのほか夏も涼しいという感想も聞かれます。
太陽熱でお湯をつくる(パッシブソーラー):
太陽熱で不凍液の通っているパネルを暖め、一階に置かれたタンク内の水と熱交換してお湯をつくるシステム。エネルギー消費の大半は家電製品と給湯です。給湯のエネルギーを減らすことは、エコに直結し、初期投資も比較的少なく、お奨めの装備です。
太陽光で電気をつくる:
ご存じ、太陽光発電。エコ思考の高い人には人気がないのは、電気をバンバン使うイメージなのかもしれませんが、売れるのが嬉しくて、節電に気を付けるようです。いこれから先、蓄電装置の更なる進歩があれば、ほとんど電気を買わない生活も可能になることでしょう。
エアコン:
夏はやはり、この装置にかなうものは無いかと思います。設計と暮らし方しだいでは、無くても生活できます。太陽光を遮る工夫、断熱性能や木と自然素材の性能を発揮してもらえる風通しのいい窓やひさしの配置、日差しを遮り空気の温度を下げる木や植物も効果的です。
現に3軒の家ではエアコンを取り付けていません。話を聞いてみると、5日くらいは「きびしい日がある」ということでした。
■ そとめし(当社主催のBBQ)
建て主さん家族とは、相談から始まり引き渡しまでの間、短くても一年以上は掛かります。その間、雑談を交えての打ち合わせなど、コミュニケーションを計りながら家づくりを進めますので、我々はパートナーであり友達のような関係にもなります。
そして、引き渡しの際は少し寂しい気持ちで一旦お別れしますが、点検やメンテナンス、そとめし(当社主催のBBQ)などで時々お会いし、永いお付き合いをさせていただきます。
「そとめし」企画には、毎回多くの建て主さん(OB~候補まで)に参加頂き、好評をえているのも、いいお客さんとのいい家づくりができたからだと思っています。